卵殻膜が二酸化炭素削減に貢献している!?新たに発見された卵殻膜の可能性
ブログをご覧の皆さま、こんにちは!
今回は山田ガーデンファーム、通信販売部の井上がお届けします。
本日9月5日はクリーンコールデー(石炭の日)です!
エネルギーとしての石炭の重要性についての理解促進のため、「ク(9)リーン・コ(5)ール」の語呂合わせでこの日に制定されました。
石油資源の枯渇が叫ばれる中、世界各地で埋蔵量が豊富な石炭は、エネルギーの安定供給、そして経済的な面でも優秀な資源です。
石炭の燃料としての歴史は古く、紀元前4000年頃にはギリシャにて鍛冶屋の燃料として使用されていました。
しかし、他の化石燃料と比べて二酸化炭素排出量が多く、地球温暖化に繋がってしまうというデメリットも持っています。
現在石炭の代替燃料、また燃料電池の研究などが進められています。
そんな中、二酸化炭素を吸着するという素晴らしい物質が発見されました。
実はそれが卵なのです!
インドの科学者の調査によると、卵の殻の内側にある薄い膜「卵殻膜」には、
重量の約7倍の二酸化炭素を吸着する働きがあり、地球温暖化防止に繋がる重要な物質であると判明したそうです。
たった0.07mmほどの薄さの卵殻膜ですが、卵の中で育つヒヨコを外部の刺激から守るという重要な役割を担う物質です。
こちらでもご紹介していますが、卵殻膜の機能性は以前から注目されており、
傷口を直す・肌の健康を保つ力を持っているため、美容産業等で活用されてきました。
今回の発見で、卵殻膜は二酸化炭素を吸着・そして貯蔵しておくことが可能であると判明したため、
二酸化炭素を使う化学工業において活躍していきそうです。
将来的には卵殻膜に貯蔵された二酸化炭素から無公害燃料を製造する方法も開発されるかもしれません。
上記のような工業レベルでの利用には、卵殻膜を殻から分離する機械的な方法の確立が必要なようですが、
家庭で料理に使った卵の薄皮を空気にさらすだけでも、わずかながらキッチンの二酸化炭素濃度を下げることができるようです。
重量の7倍の二酸化炭素を吸着できるといっても、タマゴ1個の薄皮の重さなどたかが知れている、と思うかもしれません。
しかしインドでは年間160万トンのタマゴが消費されるとのことで、卵角膜は重量比で鶏卵の0.7%程度なので、
112,000トンの卵殻膜が廃棄されているということになります。
これをすべて二酸化炭素吸着剤として使用すれば、約78,000トンの二酸化炭素を吸着・貯蔵できるのです。
インドよりも人口は少ないものの、日本は国民一人あたりの卵消費量が世界一を誇ります。
年間約250万トンの鶏卵が消費されているとのことなので、
1年に約120,000トンの二酸化炭素を吸着できる量の卵殻膜が出ているということになるのです!
普段は捨ててしまう卵殻膜ですが、美容産業、そして地球温暖化対策でも役立つなど、本当に様々な可能性を秘めていますね。
微々たる量ではありますが、一人ひとりが行えば強力な地球温暖化対抗策へと変わります。
台所からできる地球温暖化対策、皆さまも始めてみてはいかがでしょうか?