猛暑が鶏に与える影響と対策
皆様こんにちは!
通信販売部の吉田明日美です。
いつもブログをご覧いただき、誠にありがとうございます。
今週は猛暑日が続きますね・・・
皆様体調はいかがでしょうか?
屋内でも熱中症になる場合がありますので、エアコンの使用を躊躇わずに、しっかり暑さ対策を行いましょう。
実は、熱中症に気をつけなければならないのは、鶏も同じです。
過去には他県で猛暑による影響で鶏が大量死してしまったというニュースもあります。
今回は、猛暑が鶏に与える影響と、弊社での対策をご説明していきたいと思います。
鶏はなぜ暑さに弱い?
人間や他の動物には「汗腺」があり、汗が皮膚から気化する時に体から熱を逃がすことができますが、鶏は汗腺がないため汗をかくことができません。
そのため、鶏の体内には熱がたまりやすく、熱ストレスによりさまざまな異常をきたします。
では、鶏は上がってしまった体温をどのように下げるのでしょうか?
それは、放熱・伝導・対流・・蒸発の4つの方法です。
放熱とは、空気を介して熱を皮膚から他の物(他の鶏を含め)に移すことです。この放熱は、暑い夏の時期、特に高密度で飼養されている鶏群では問題となります。
伝導とは、水など冷たい物に接触し、熱を伝導させて体温を下げます。
対流とは、風が皮膚に当たり、熱を持ち去ることです。鶏は、翼を上げることで、風に当たる羽毛が少ない皮膚面積を増やし、熱を放散させます。
鶏の体温が41℃に達すると、放熱、伝導、対流の効率は低下してしまうため、
口を開いて呼吸することで呼吸器からの水分蒸発で体温を調節します。
鶏が夏バテを起こすとどうなる?
1、殻が弱くなり割れやすくなる
先ほど説明したように体温を調節するために呼吸を盛んに行うため、肺を介して血液中の二酸化炭素を過剰に放出します。
二酸化炭素が減ってしまうと、血液中がアルカリ性に傾いてしまうため、正常なpHに戻そうとする動きが起こり、その結果、血中のカルシウム濃度が下がります。
そうすると、主に炭酸カルシウムでできている殻が薄くなってしまうのです。
また、鶏の食欲がなくなり、カルシウムの摂取量が減ってしまうのも原因のひとつです。
2、卵が水っぽくなる
鶏も夏バテになると人間と同様、食欲が低下します。
代わりに水分をたくさん飲んでしまうので、卵を割った時にだら〜んと水っぽい卵になってしまいます。
山田ガーデンファームでの暑さ対策
弊社の直営農場山田ガーデンファームでは、夏でも良質な卵をお届けできるように対策を行っております。
①冷房設備
鶏がいる鶏舎にはきちんと冷房設備が設けられています。
とはいっても、人間が使うような機械的なエアコンではありません。
鶏舎の屋根や壁にパイプが配置されていて、そのパイプに水を流すことによって鶏舎全体がゆるやかに冷えてエアコンの役割を果たしています。
鶏の体にも環境にもいいエコなエアコンです。
また、鶏がいる鶏舎には上部に巨大な送風機と換気扇が設置されています。
通常、温かい空気は上昇し、冷たい空気は下降しますよね。
その原理を利用して、温かい空気が鶏舎の外に排出される仕組みになっております。
②飼料のコントロール
鶏が摂取するカルシウム量が減らないように飼料の配合を調整しています。
このように、弊社では1年を通して良質な卵をお届けできるように様々な対策を行っています。
暑い夏こそ、新鮮な紅花たまごをぜひ、召し上がってください。
最後に私事になり恐縮ではございますが、8月から産休をいただく予定です。
また春頃に復帰予定なので、その際はまたブログをご覧いただければ幸いです。
引き続き、ウフウフカンパニーをどうぞよろしくお願いします!
通信販売部
吉田 明日美