「紅花」が運んだ!今からが本番の山形の雛祭り
新着ニュース 2018.03.10
ブログをご覧の皆さま、こんにちは!
今回は山田ガーデンファームの井上がお届けします。
先日桃の節句雛祭りが終了しました。
山形は晴天に恵まれ、一気に雪が溶け春めいてまいりました!
ようやく長い冬が終わるのだと思うとほっとします。
今回は山形の雛祭りについてご紹介したいと思います。
もう終わったのでは?と思われるかもしれませんが、実は山形では今も旧暦で雛祭りを祝います。
そのため現在県内各地で雛人形の展示が行なわれている真っ最中。
期間中は資料館やお店のみならず、
祖先から代々伝わる歴史ある雛人形を飾り一般公開している個人のお宅もあるのが山形の雛祭りの特徴です。
京都からも江戸からも遠く離れた雪深く孤立した地域の山形ですが、
雛飾りは豪華絢爛を極めた素晴らしいものばかり。
なぜ山形でこのような素晴らしい雛飾りが手に入ったのでしょうか。
山形では庄内地方を中心に京都の文化が色濃く残っています。
それを可能にしたのが山形の県花であり、弊社のニワトリたちが食べている「紅花」でした。
江戸から明治にかけて赤く染める染料は紅花だけだったため、
布を染めたりお化粧をしたりするのに欠かせずとても高価で需要の高いものでした。
その栽培と流通を一手に握っていたのが紅花商人と呼ばれる豪商たちで、
染色の本場・京都へ紅花を運んだ帰りに、紅花商人たちは、京都の文化を持ち帰りました。
現在も、流通の道だった最上川沿いにはたくさんのお雛様が残っており、最上川沿いは「雛のみち」と呼ばれています。
愛する我が子のために華やかな雛人形を買い与えたいという豪商のお父さんたちの思いが感じられます。
「雛のみち」の雛飾りは豪商たちが京都で買い揃えたものですが、
米沢市の雛飾りは少し異なり江戸で作られたものが多いようです。
これは、かつて米沢藩の藩士が江戸勤務を終えて戻ってくる際、家族へのお土産として買い求めてきたものだといわれています。
米沢藩は決して裕福ではありませんでしたが、
そんな中でも大切な家族に少しでも良い物をと江戸の雛人形を持ち帰る米沢藩士たちの愛情深さが感じられ、優しい気持ちになりますね。
今なお色鮮やかで華やかな山形の雛人形たち。
その一体一体に我が子への愛情が刻まれており、温かい気持ちになること間違いありません!
ぜひ「紅花」が運んだ文化の一つである山形の雛飾りを見にお越しください!