安心・安全な卵を海外へ!日本の卵の輸出事情
ブログをご覧の皆さま、こんにちは!
今回は山田ガーデンファーム、通信販売部の井上がお届けします。
本日11月28日は「税関の日」です。
明治5年(1872年)11月28日、長崎、横浜、函館に設けられていた
外国との貿易を扱う「運上所」が「税関」と改称されたことを記念し、昭和27年(1952年)に制定されました。
今回は税関の日にちなんで、卵の輸出についてご紹介したいと思います。
卵は毎年約250万〜260万トン生産されており、
そのうち2,308トン(2015年実績)を海外に輸出しています。
卵は1トンあたり約16,667個分(M玉)、
10個入れのパックにすると約1,667パック分に相当するということで、
かなりの量が日々生産・出荷されていることがわかります。
しかし輸出先の内訳を見ると、香港が輸出の99%を占めており、
約1%はシンガポールへの輸出となっています。
安心・安全が売りの日本の卵ですが、なぜ2国のみの輸出となっているのでしょうか?
実は卵は輸出を行なう際、
輸入国と日本の動物検疫による 2 国間条件締結がなされないと輸出できないということになっています。
現在2国間の条件締結がなされているのが香港・シンガポール・台湾の3ヶ国のみ。
そのうち香港向けは、「対香港輸出卵取扱施設」の登録を都道府県に行うだけで輸出ができることから、
登録施設は 100 ヶ所以上あります。
しかしシンガポール向けは、施設の衛生管理についての要件が厳しいことから、
登録施設は 5 ヶ所と限られてるため、輸出内訳の1%を占めるのみとなっています。
また、台湾はまだ動物検疫所において輸出検疫証明書の発行を開始した段階のため、
本格的な輸出はまだなされていません。
そんな輸出される日本の卵のほとんどを消費する香港では、現在日本の卵が大人気!
香港の消費者が日本を訪れる機会が増え、
半熟卵や生に近い温泉卵に調理して食べる等日本の食べ方が浸透しつつあります。
現地に多く出回るアメリカ産の卵は、日本産より価格は安いものの、
輸送に時間がかかり鮮度維持が難しいため、
生鮮に近い状態での食用には不向きで日本の生食文化がとても新鮮なようです。
香港への輸出量は年々増え、今年も昨年実績を大きく上回ると予想されています。
日本産卵の安全性が評価されているのはとても嬉しいことですね!
毎日当たり前のように食べている卵ですが、生で卵を食べるという食文化は、世界的にも珍しい日本独特の文化です。
日本産卵の安全性が他国にも浸透し、世界中で卵かけご飯など生食の魅力が評価される日がくることを祈るばかりです。
今回は日本の卵の輸出についてご紹介しました。
次回もお楽しみに!