本日は塩の日!味付けだけではない塩の効果
ブログをご覧の皆さま、こんにちは!
今回は通信販売部の井上がお届けします。
本日1月11日は「塩の日」です。
「敵に塩を送る」の語源となった出来事の、武田信玄と交戦中の上杉謙信が、
武田方の領民が今川氏によって塩を絶たれていることを知って塩を送ったとされているのが
1569年の今日だったといわれています。
万能調味料である塩は、卵と同じように生活に欠かせないものの一つです。
領民を困らせ弱みにつけこむのではなく、争いの本質ではないからと積極的に援助する姿勢は素晴らしいですね。
塩は味付けだけではなく、料理を引き立てたり長持ちさせたりする力も持っています。
今回はそんな塩の効果や、卵においてはどのような点で役立つのかをご紹介します。
①旨味や甘みを引き出す
料理を修業する人の間では、昔から「塩ふり3年」「塩味10年」といわれているそうです。
ちょっとした塩の加減が料理の味をがらりと変化させるのです。
たとえばぜんざいなど甘い料理にも、塩をほんの少し加えることでより甘みを強く感じられるようになり、
全体の風味も引き締まります。
ご飯を炊く際にも、塩を少し入れることで米の香りや風味が一層際立ちます。
しょっぱい味を引き立てるだけでなく、真逆の風味を際立てる時にも塩は大事な調味料なのですね!
②味のバランスを保つ
酸っぱい味と塩辛い味を一緒にした場合、お互いの味が刺激されて穏やかな味になります。
梅干しを作るときでてくる梅酢は強い酸味をもっており、
そこにしょっぱい塩が加わることによって、まろやかでバランスのとれた味になります。
このときの梅酢と食酢の配合割合から「塩梅(あんばい)」という言葉が生まれたといわれており、
塩味を全面に出すことなく味のバランスを保つ働きをもっています。
③浸透圧脱水作用・防腐剤の役割
浸透圧脱水作用とは、食物から水分を染み出させることをいいます。
白菜やキャベツなどに塩をふるとしんなりしますが、これは水分が外に追い出されて、
浸透圧によって脱水現象が起こるからです。
そんな脱水作用を利用したのが以前ブログでもご紹介した「塩生たまご」です!
卵を塩水に漬け込むと、黄身が固まり白身はさらさらになります。
これは、卵白の塩分により卵黄からも脱水が起こって卵黄が固くなり、
卵白はタンパク質の構造が変化して分子がバラバラになるほか、
黄身から脱水した水が移動するためさらさらになるのです。
塩生たまごの黄身のねっとりとした濃厚な風味はご飯がとまらなくなる逸品ですが、
塩に漬け込んだからこそ出る風味だったのですね!
また、塩生たまごは長持ちするというのが特徴です。
食物が腐敗する原因として、
1.食品そのものに含まれている酵素によるもの
2.微生物の繁殖によって成分に変化が起こるもの
が挙げられます。
しかし細菌の発育には50%から60%以上の水分が必要とされていますが、
塩の浸透圧の作用で食物から水分をとり、細菌が発育できないようにすることが可能です。
さらに、塩には酵素の働きを抑えようとする働きもあるので、塩は防腐剤としても役立ちます。
卵料理には、塩を使うものが多くありますが、影でこのような役割を果たしてくれていたのですね。
塩の効果をしっかり把握し、料理の際に上手に生かしていきたいと思います!
今回は塩の効果についてご紹介しました。
次回もお楽しみに!