卵の形は鳥の○○○○で変わる?!
ブログをご覧の皆さま、こんにちは!
今回は山田ガーデンファーム、通信販売部の井上がお届けします!
先日、長年世界中の科学者が頭を悩ませていた一つの問題が解き明かされました!
それは「種によって卵の形が異なるのは何故か?」という問題です。
この問題を解決したのはアメリカの研究チームで、最新の研究を重ね、1400種の5万個もの卵を比較し答えを導き出しました。
その答えは「飛行能力が卵の形を変える」というもの。
一見無関係そうな飛行能力と卵の形の相関関係について今回はご紹介します!
「卵」と聞くと片方が尖っていて、もう片方は丸みを帯びているニワトリの卵を思い浮かべる方が多いと思います。
しかし卵の形は奥深く、大きく分けて4種類に分類されます。
一つは前述した「卵型」。ニワトリをはじめ様々な鳥の卵がこの形です。
二つ目は「洋梨型」。卵が巣から落ちても遠くまで転がらず、弧を描いて元の場所に戻ってくる習性があり、崖に巣をつくる海鳥の仲間の多くがこの形の卵を産むようです。
三つ目は「円形」。フクロウをはじめとした鳥の卵がこの形です。
四つ目は「楕円形」。ダチョウをはじめとした鳥の卵がこの形です。
普通の卵と比べるとかなり大きいですね!
今回の研究では左右非対称性と楕円性の度合いをそれぞれX軸とY軸に沿ってマッピングしました。
その後似たような形の卵を産む鳥の餌や巣、解剖学的構造や鳥の飛行効率と移動能力を表す「ハンド・ウイング指数」等を比較し共通点を探していきました。
すると、「飛行能力が高い鳥ほど細長くて尖った卵を産む傾向が強い」ということがわかったのです!
論文によると、最も細長かったのはセレベスツカツクリの卵。最もとがっていたのはアメリカヒバリシギの卵だったそうです。
セレベスツカツクリは生まれて間もない時から飛べるという、優れた飛行能力を持った鳥です。
際立って細長いため。一見すると卵には見えませんね。
卵の形は産む数や環境要因、巣の特徴などとは関係がないものの、「ハンド・ウイング指数」が高い=効率的に飛べる鳥は、卵の非対称性または楕円率も高いことがわかりました。
特定の形と飛行能力の高さがなぜ相関するのかはまだ解明されていませんが、体が流線形になるほど即座に飛び立つのに役立つため、細長かったり尖った形になったりするのではないかと推測しています。
ニワトリは飛ぶ能力に長けていないため、極端に尖っていたり楕円形だったりすることはなく、お馴染みの「卵型」卵を産みます。
しかし以前ご紹介したように、
卵型」には「洋梨型」卵のメリットや握った時の力を分散するという効果を持っており、外敵の多い地上で卵を産んでも生き残っていくことが可能です。
今後、進化の過程でより楕円に近づいたりすることも出てくるかもしれませんが、「卵型」のメリットは人間にとっても有り難い効果ばかりなので、このままの形であってほしいですね。
今回は卵の形と飛行能力の相関関係についてご紹介しました!
鳥たちがどのような卵を産んでいるのか意識して見ることができそうですね。
次回もお楽しみに!